名取市震災メモリアル公園
名取市は東日本大震災により約3,000件の住宅が全壊になるなど多くの被害が発生しました。
とりわけ、市街化地域であった名取川河口の閖上(ゆりあげ)地区は、9mを超える津波に襲われ、多くの建物が流失しました。その様子はヘリから撮影された当時のテレビ映像等にて記憶に残っている方も多いのではないかと思います。
撮影 広げる会代表:藤本 2011年3月29日
正面に見える山が日和山です。
名取市では 東日本大震災により犠牲となった人々を偲び、震災の記憶を将来世代まで伝えていくために2014年8月11日に「東日本大震災慰霊碑」が建立されました。その後の周辺整備も終了し、2019年5月には「震災メモリアル公園」としてオープンしました。
公園内には亡くなられた方を追悼する慰霊碑の他にも震災や閖上の町の様子を伝えるエリアなども整備されています。
メモリアル公園南側エリア
南側エリアは追悼のための祈りの広場、自由に集える憩いの広場、公園や周囲を見渡せる丘、雨でも語り部などが行えるテント、広い駐車場 トイレなどが備わっています。
祈りの広場
慰霊碑に手を合わせるために祈りの広場へ向かいました。
慰霊碑近くに車いす優先駐車場が3台分整備されています。
慰霊碑は、震災により犠牲になられた方々が天に上っていくイメージを表すとともに、震災を克服し、復興に向けた決意を新たにする気持ちを込めて、「種の慰霊碑」から発芽した「芽生えの塔」が、この地に豊かさが戻ることを願う「豊穣の大地」から上へ上へと伸びていく様子を表現しています。
また、慰霊碑右側の芳名板には、碑文とあわせ、震災により犠牲になられた960名の方の御芳名が記されています。
代表の藤本、調査員田中も震災時は大混乱の中名取で過ごしました。
改めて犠牲になられた方々へ合掌。
南の丘
南の丘へはスロープで上ります。
丘からは公園を見渡すことができます。
南側駐車場
南側駐車場には車いす優先スペースが3台分備わっています。近くで行われるゆりあげ港朝市の駐車場は砂利なので朝市へ行かれる方はこちらのスペースを利用することをお勧めいたします。
南側多目的トイレ
多目的トイレは駐車場脇に整備されています。
おむつ交換台もあります。
メモリアル公園北側エリア
北側エリアは、閖上地区一帯が見渡せる日和山、震災がれきで制作したブロックが敷かれている遺構の広場からなります。
日和山
日和山はこの辺りでは一番の高台になっており、周辺が見渡せ、現在の復興の様子を見ることができます。また、大津波で流失した、閖上湊神社と富主姫神社が祀られています。
日和山は標高6.3mですが、津波は頂上から2mも高い8.4mあったと言われています。
残念ながら頂上には階段しかありませんが、たくさんの方々の支援により手すりとソーラーライトが設置されました。
山頂からは周囲を見渡すことができます。名取の復興のシンボルとして多くの方が訪れています。
遺構の広場
遺構の広場は、閖上の震災瓦礫で製作された平板ブロックにより、震災前の閖上の地形、幹線道路、貞山運河等が表現されています。さらに閖上小中学校、閖上公民館など、閖上地区の公共施設等の写真をタイルに焼きつけ、震災前の閖上がどのような街であったかイメージできるようになっています。
閖上小学校前歩道橋
震災直後の歩道橋です 撮影:藤本 2011年3月16日
閖上商店街で被災したすずらん灯も展示されています。
こちらは夜間点灯するそうです。
北側駐車場
北側駐車場には車いす優先駐車場が1台分整備されています。
北側多目的トイレ
北側エリアに1か所整備されています。
おむつ交換台があります。